睡眠時無呼吸症候群 : SAS※(サス)は、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気です。10秒以上の呼吸の停止が一晩(7時間)に30回以上、または睡眠1時間あたり5回以上あればSASと診断されます。
原因の多くは舌や首まわりの脂肪沈着や扁桃肥大などによって空気の通り道が狭くなることや、脳から呼吸指令が出なくなるといったことが考えられます。いずれにせよ質の良い睡眠が得られないため、心臓病や脳卒中、糖尿病などの生活習慣病の発生や、日中の眠気、判断力の低下による社会生活への悪影響など、様々なリスクを引き起こす恐れがあります。
SASが関与する死傷事故もあとをたちません。現在も自分がSASであることに気づかず、適切な検査や治療に至っていない潜在患者が人口の約3%(約300万人)存在すると推定されています。
SASの治療法としては「マウスピース」や「外科的手術」などが挙げられますが、欧米や日本国内で最も普及しているのが経鼻的持続陽圧呼吸療法 : CPAP※(シーパップ)療法です。これはCPAP装置から鼻に装着したマスクを経由して気道に空気を送り、気道を開かせるというもの。
CPAPは小型化・軽量化が進み、外出先へも容易に持ち運びができます。また無呼吸のタイプを検出して適切な圧力をかける機能や加湿調整機能、静音設計など、患者さんがより快適に治療を継続できる機能を搭載しています。
※ CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)